日大アメフト問題の本質とは?

こんにちは。


今、世間で非難を浴びている日大アメフト部の問題。もう説明も不要なほど、皆さんの心に陰を落とす問題となっているようですね。


私の感想は概ね皆さんと同じです。


やってしまった選手の宮川君。記者会見を開き、しっかりと自分の口で事情を説明した潔く、立派な姿。一方雲隠れして、しっかりと話をしない監督・コーチと日大広報部。


なんとも歯がゆい感じです。


この問題を自分なりにもう少し大きな枠で考えてみました。そうすると3つの問題について行き当たりました。


1.監督と選手のコミュニケーション

今回の記者会見を見て、宮川君が「監督と話をする機会がない」と話していました。


正直「えっ・・・選手と話しないの?」と思いました。


HPによると選手はおおよそ100名くらい在籍しているようです。ニュースではコーチが15名くらいいるらしいです。

その100名の選手を各コーチが束ね、監督はコーチとしか話をしないのではないか、と推察します。


でも、監督は選手と話もしないで、選手の態度だけで「あいつはやる気がない」とか判断しているというこになりませんか?本人に何があったかなんてお構いなし。


監督にとっては、きっと選手はコマの一つ程度の意識なんでしょう。選手の意識・考えは関係が無い。俺の言う通りに動けるかどうか、という基準。


そんな一方通行の指導であるから、宮川君は楽しかったアメフトが楽しくなくなってしまったのでしょうね。。


2.指導者を監督する立場の不在

プロサッカーの世界であれば、監督を管理するスポーツディレクターやGM的な立場の人がいて、監督のことを見張っています。成績だけでなく、その人の方針や考えも含め、フロントの意向に沿わない場合は、解任となります。


今回の日大の場合、監督自身がフロントに席を持つ上層部の人間であり、監督自体を監督する人はほぼいない。(本来は大学の総長などなのかもしれないけど、広報の対応を見る限り、監督に迎合してる)そういう立場になってしまうと、自分の好き放題できてしまうので、勘違いしやすく、かつ周りからの指摘もされない恐怖政治となってしまいます。


3.大学という閉ざされた環境

例えばサッカーのような地域のクラブやJリーグの下部組織があれば、今の競技環境が悪い、指導者が合わない、というケースでは移籍の選択肢があります。現にJリーグ下部組織で試合に出られない選手が高校のクラブに途中から移籍するケースは多々あります。


でも、アメフトは競技人口や競技場所の問題などもあり、基本的には大学が持つチームに所属することになります。(多くのスポーツはそうなる)


「大学が持つチーム」=在籍している大学のチームとなるわけなので、環境を変えたいとチームを移動する場合は基本的に大学自体も変える必要があると思います。


そうなると大きな障壁になるため、その選択肢自体がないものとして認識されてしまう。行き場をなくした選手は、耐えるか、辞めるかの二択しかなくなってしまう。



この2つ目・3つ目の問題は学生スポーツにおいて、今後も大きな問題として残っていくと思う。(表にでない、悩みを抱えた選手はきっとたくさんいるのだから)


欧米のように学校という単位にハマらない、地域のスポーツクラブができるという道。もしくは、学校の保有するチームであっても他校からの参加可能な自由化、そして学校自体がスポーツをどうしていきたいかという方針を持つか、専門職に任せるようなカタチにしていきべきだと思っています。


閉ざされた世界で生きる選手たち。


今の苦しみは枠の外に一歩出てみると、環境を変えてみると、また違ったものになるかもしれません。


なんか書いていてくらーい気持ちになる記事でした。


終わり。


夢が加速する アスリートメンタルコーチング

ジュニア世代のアスリートにとって、競技環境はとても狭い世界。指導者、チームメート、保護者・・でもその世界の中で何とか上手くなろうと日々盲目的にもがいている。 自分の夢のために本当に効果的に動けているか、今一度自分に問いかけてみて欲しい。 そして、その問いかけを手伝えるのがメンタルコーチ。 共に、夢の実現のために、「夢を加速」するために。

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